産業革命がもたらした重要な概念に「脱土地化」というものがある。
「脱土地化」を現代風に言えば「働き方改善」とでも言えばいいのだろうか。要するに働く場所を自分で決められるということである。
産業革命以前までは働く場所は、生まれた国(土地)、家柄などで制限されていた。農民として生まれたらその土地で農民として生きるしかなかったわけだ。
それが産業革命によって変わった。移民である。
それから200年余り。脱土地化は当たり前の事実となっているだろうか。
「仕事をするなら東京」なんてことを未だに言う人がいる。だからなのか日本のみならず世界中から働き手が東京に集まる。
集まるのはいいが、何もみんな揃って9時に会社に行く必要があるのだろうか。
都内の電車は誰がみてもキャパオーバーだ。輸送が目的だからと言って、人をゴミのように電車に押し込む風景は、観光客なら「アンビリーバボー」で済むが毎日それに乗らなくちゃいけない人にとってはたまったもんじゃない。
だからと言って国や社会や会社に文句を言っても何も変わらない。
どうするか?
脱土地化をすればいいのである。みんな同じ場所で働かなくてはいけないという概念をそろそろ変えてもいいのではないだろうか。200年も経ったのだから。