art.78 所有という概念

「月に9万も家賃を払うなら買った方が得だよ」

桜が咲く遊歩道を歩いていたらそんな声が聞こえてきた。

お酒も入って多少気分もよかったのだろう。

家賃だけではなく、月収までも大声で話ていた。

家を買ったことも買いたいとも考えたことがない僕には、それが得なのか損なのかはわからないが、それよりも不思議に思ったことがある。

人はなぜ所有をしたいと思うのだろうか?だ。

 

例えば家を買うとする。

支払いが終われば無事持ち家だ。

家賃などは払わなくて済む。

でも税金はかかる。

仮に固定資産税を払わないとする。

その結果、差し押さえされ競売にかけられる。

自分のものなのになぜか勝手に売られるわけだ。

これを所有というのだろうか。

そして、人はなぜそんなものを持ちたいと思うのだろうか?

 

別に家を買うことを否定しているわけではない。

ただ35年もローンを組んでまでして、自分は一体「何を」所有したいと思っているのかはわかっていた方がよい思う。

桜色の夜空を見上げながらふとそんなことを考えた。

art.77 コンビニで買っているもの

「コンビニは冷蔵庫」

と発言する女性がいた。

自炊は全くしないらしい。

コンビニで買ったカットサラダも、袋にドレッシングを入れてそのまま食べるらしい。

なぜなら洗い物をしたくないから。

ずぼら女子ど真ん中である。

もちろん、彼女のスタイルなので他人があーだこーだ言うことはない。

 

考えたいのは、彼女が何を買っているのかだ。

自炊するには当然ある程度の時間がかかる。

食材を買ってきて、洗って、切って、調理して、食べて、食器を洗ってと。

それが、食材(食べ物)を買ってきて、食べて、で終わる。

4行程の短縮である。

今流行りの「時短」とでも言うべきか。

そう、彼女はコンビニで食べ物を買うと同時に、時間も買っていると言えるのだ。

 

この視点で世の中のサービスを見渡して見る。

溢れるばかりの「時短」セールである。

それでいながら、お金を払ってまで買った時間を無駄に浪費する。

まさに、人間とは素晴らしきかなである。

art.76 たとえどんなに美しい人でも・・・

美人な人と話をした。

彼女は美しい。だから彼女の周りには男だけではなく女性も集まる。

彼女に憧れる女性は「あの人のようになりたい」と思い、彼女に恋を抱く男性は「あの人と幸せになりたい」と思うのだろう。

そんな彼女との会話はたわいもない話。

でも話の最中彼女はこんなことを言った。

「自分に自信が持てなくて・・・」

あの人のようになれたらと思う人には信じられない言葉だろう。

でもそれが彼女の本心なのだ。

 

仮に誰もが羨む宝石を持っていたとしても、持っている本人が宝石だと思っていなければ価値はない。

さて、あなたは他人の宝石にばかりに目がいっていないだろうか。

あなたの中にも宝石はあるかもしれない。

もし自分には何もないと思うなら、それは磨いてないからなのでは?

宝石は磨かなければ所詮ただの石ころなのだから。

art.75 先に見つけるべきものは・・・

自分の将来に希望を灯すために学ぶのは素晴らしいことだと思う。

ただ学ぶだけにフォーカスしてはいけないとも同時に思う。

なぜなら、学ぶだけにフォーカスすると知識を得るだけに終わることが多いから。

結果、ノウハウコレクターになってしまう。

勿体無い。

是非とも、学んだ先にも視線を合わせてみてほしい。

両方が揃った時こそ、あなたが求める将来になるのだから。

art.74 美しい女性の秘密

スプリングコートの裾を春風になびかせ颯爽と歩く美しい女性がいた。

つい目がいってしまう。それは僕が男性だからではない。周りにいた女性も憧れの眼差しで見ていたから。

そんな視線の先にいる女性はスタイル云々以前に姿勢がとても美しい。

きっとあの姿勢を自然とできるようになるまでにはどれ程の規律を自分に課したのだろうか。

いや、きっと今でもその規律を守っているのだろう。

だから彼女は美しいのだ。

美しい人から学ぶことは多い。